子宮体ガン 治療(内視鏡、手術、放射線、その他、後遺症)

子宮体ガン 治療法

子宮頸ガンの治療では、ステージやガンの切除範囲、場所などにもよりますが、「手術治療」、「放射線療法」、抗ガン剤による「化学療法」、「ホルモン療法」があります。これらを単体、あるいは組み合わせで治療を行います。子宮体ガンは、腺ガンがほとんどなので、放射線での治療はあまり効果がありませんが、補助療法として行われます。

手術治療

子宮体ガンの場合は、手術によるガンの摘出が中心となります。ガン細胞を取り除くと同時に、ガンの広がりを診断し、追加治療の必要性を判断します。ステージが進むと切除の範囲が広がり、手術による障害が増えてしまいます。

単純子宮全摘出術

単純子宮全摘出術子宮を取り除く手術です。膣を通じて子宮を摘出する「膣式子宮全摘術」、大きく腹部を切って子宮を摘出する「腹式子宮全摘術」などがあります。これに加え骨盤内や腹部大動脈周囲のリンパ節も郭清(かくせい)を行う場合があります。

 

両側付属器(卵巣・卵管)切除術

両側の卵巣と卵管を摘出する手術です。

広汎性(こうはんせい)子宮全摘出術

広汎性子宮全摘出術子宮、卵管、卵巣、膣、子宮周囲の組織を含めて広汎に切除します。ガンが子宮頸部におよんでいる場合に選択されます。通常は骨盤内リンパ節郭清を行いますが、同時に腹部大動脈周囲リンパ節郭清を行う場合もあります。

 

広汎性子宮全摘出術による後遺症

手術で排尿・排便機能を支配する神経が傷つけられ、排尿障害や排便障害があります。
排尿障害は、尿の回数が多くなる頻尿(ひんにょう)、尿漏れ、尿が出にくい、尿が出ないなどで、排便障害は便意が起きず、排泄することができなくなることです。排便障害である便秘を放っておくと、食欲不振、吐き気、腹痛、腹満感など消化器症状があらわれたり、重度の場合は腸閉塞(ちょうへいそく:腸があちこちにくっつく)を起こすこともあります。また、卵巣を切除すると、女性ホルモンがなくなることにより卵巣障害(更年期障害)を起こしたり、骨盤内のリンパ節郭清をすると、足のむくみを起こすことがあります。程度はさまざまですが、心身ともに大きな負担となる症状が起こることがあります。

子宮内膜掻爬(しきゅうないまくそうは)

子宮の入り口を広げ、スプーンの形をした「キューレット」を挿入し、組織をかき出し、採取する方法です。

放射線療法

高エネルギーの放射線を使って、ガン細胞を死滅、増殖を抑える治療法です。体外から照射する「体外照射」と、膣腔内に自然に放射線を出す物質を直接挿入し、照射する「腔内照射」があります。単体、または手術療法と組み合わせて手術治療後に行われます。単体で行う放射線での治療は、放射線療法を希望される場合や、高年齢、あるいは手術ができない場合などに行われます。リンパ節転移をしている場合やガンが子宮の壁に深く浸潤していた場合、膣壁に浸潤していた場合などは、手術後に放射線療法を行います。また、骨転移によって起こる痛みの症状を軽減する目的で、行う場合もあります。

放射線療法による副作用

照射腺による照射は、ガン細胞だけでなく正常な細胞にも影響を与えます。照射部位に皮膚(ひふ)炎や粘膜炎、倦怠感(けんたいかん)や吐き気、食欲低下、白血球の減少などの症状が起こることがあります。

緩和医療、緩和ケア

緩和ケアは、ガンに伴う体と心の痛みを和らげ、生活やその人らしさを大切にする考え方で、問題に直面している患者さんおよびその家族の「QOL(人生の質、生活の質」を改善するための取り組みです。
ガンの医療を単に病気に対する治療としてではなく、ガンによって生じる体の痛みやその他の身体問題、不安や恐れなどの心理的問題、仕事や経済面などの社会的問題やスピリチュアルな問題に対処していくことは大切なことです。緩和ケアをガンの進行した患者さんに対するケアと誤解しがちですが、本来患者さんの体や心のつらさを和らげることを目的としているため、どのような病状であっても、どのような時期でも受けることができるのです。緩和ケアの考え方をガン治療の早い時期から導入することで、治療の副作用やガンによる痛みなどのつらい症状を緩和しながら治療を行うことができます。最近では、緩和ケアの広がりによって、ホスピスや緩和ケア病棟だけではなく、一般病院や在宅でも訪問医療などの形で受けられるようになってきました。